1917 命をかけた伝令

2020年3月20日

例えば、ベートーべンの『交響曲第9番(喜びの歌)』を、かのウィーンフィルハーモニー管弦楽団が演奏する。
同じく、ベートーべンの『交響曲第9番(喜びの歌)』を、愛知県立瑞陵高等学校の吹奏楽部が演奏する。
全くの同じ曲だが、聞こえる音楽は大きく違うであろう。
さらにはそのオーケストラの指揮者が顧問の山田先生か、ヘルベルト・フォン・カラヤンかでも、聞こえてくる音楽は大きく異なるだろう。
映画『1917 命をかけた伝令』はそんなことを考えさせる映画だ。

 

 

映画は、第一次世界大戦のイギリス軍のとある戦局を主題にしている。実はその主題、はっきり言って、内容だけを話せば5分の立ち話で終わる。
そしてよくある戦争の映画のごとく、ドンパチやりあうシーンも大してない。

でも、とてつもなく面白い。

そう思わせる理由こそが、まさに顧問の山田先生か、ヘルベルト・フォン・カラヤンの差。ワンカット風と言われる撮り方はじめ、エキストラまで含めた演者の息の合い方までを仕切った、監督サム・メンデスの力なのだろう。

 

 

映画はその映画監督の思い描くアウトプット方法により大きく変わる。
同じ脚本(話の題材)であっても、100人の映画監督がいたら100通りの作品ができるのは間違いないだろう。
映画の中には”脚本優位”なものも多くある。ぶっちゃけその脚本があれば、映像がなくても感動するじゃん!なんて思ってしまう作品だって数々見てきたように思う。
しかし『1917 命をかけた伝令』はその逆。脚本がクソとは言わない。ただ、話してしまえばとてもシンプルにまとまってしまう戦局の一つを、リアルだけど感動的に、繊細だけど大げさにサム・メンデスは描ききったのだ。(私も自分の伝記を映像にまとめるなら彼に監督してもらいたい!!”なんの変哲も無い”話が”全米が感動”に変わるのだから!)

 

 

さて、これらは何も映画やオーケストラの世界だけに起こる話ではない。デザイン、web制作も同じことが言える。広いデザイン業界、web業界の中で「Headsに任せたら、こんな素晴らしい作品に仕上げてくれる」と皆さんに言わせることができたら、なんと最高だろう。
でも、少しずつだけど、そこに近づいてきている気がする今日この頃。
常にできるアウトプットの120%を仕事に落とし込むことを改めて胸に刻みます。

 

 

株式会社 Heads
杉本友太