大矢孝酒造 様 の動画・コーポレートサイトの制作をしました

/ Web Design / Movie & Photo

クライアント
大矢孝酒造

業種
お酒

制作物
コーポレートサイト制作・写真撮影・動画撮影・動画制作・タグライン など

⽴ち上げ時期
11月頃

制作期間
約 3ヶ月

プロジェクトについて

神奈川県の愛甲郡愛川町に位置する酒蔵、大矢孝酒造様のWebサイト制作をいたしました。大矢孝酒造は1830年から約200年続く酒蔵で、現在は8代目大矢俊介様が蔵元を務めていらっしゃいます。大矢孝酒造には速醸で醸す「残草蓬莱」と昔ながらの手法、生酛造りで仕上げる「昇龍蓬莱」の2つの銘柄があり、全量純米蔵として毎年新しい試みにチャレンジし、日本酒の奥深さや楽しみ方を人々に発信している蔵です。

 

元々公式のWebサイトがなく、FacebookをはじめとしたSNSでの情報発信をしていましたが、消費者の求める商品情報や取扱店について取りまとめている場所がなく、蔵としてオフィシャルの情報発信ができる場所を設け、より多くの人々に大矢孝酒造の良さを広めていきたいというご相談を受け、Webサイト、写真・動画撮影、そしてタグラインの制作をさせていただく運びとなりました。

 

タグライン制作「とりあえず、日本酒。」

「日本酒」と一口に言っても、その種類は多岐にわたります。「普通酒」や「純米大吟醸」といったお酒の分類方法においてももちろん種類は多く存在しますが、蔵としてのこだわりや消費者にどのようにお酒を楽しんでもらいたいか、そのスタイルや酒造りにおける姿勢も蔵によってさまざまです。

まず我々が取り組んだのは、国内に1,400以上存在する酒蔵の中で大矢孝酒造がどのような酒蔵なのかをしっかりと言語化し、タグラインを創ることからはじめました。今までのインタビュー記事を読み漁り、蔵に訪れ創業からの歴史を教えていただき、先代から蔵を引き継いだ当初から現在に至るまでの蔵や市場の変化についてお伺いし、「大矢孝酒造とは一体どんな酒蔵なのか」を大矢様と一緒にすり合わせていきました。

 

複数回のヒアリングや打ち合わせの中から「気軽に日本酒を楽しんでもらえる環境にしたい」「造り手のこだわりを語るよりも、まずは美味しい料理と一緒にうちのお酒を飲んでほしい」といったキーワードとなるお言葉をいただきました。そんな大矢様の想いを短く簡潔に、そして皆様に伝わるように落とし込んだタグラインを制作することができました。

 

とりあえず、日本酒。

 

最初の一杯を酌み交わす。
料理を選ばず、会話は弾む。
だから考え込まず、とりあえず。

 

 

Webサイト制作

今回の大矢孝酒造様のWebサイトはメインとなるページのFVに動画を使用しています。動画はもちろん、写真撮影も弊社で実施していますが、今回はその見せ方についてもこだわりました。TOPページの動画はスクロールとともに画角が変更し、画面内に動画が固定表示される珍しい構造になっています。一般的なWebサイトにないような動きを演出することで、大矢孝酒造様が毎年新しい試みを絶えず行っているユニーク性を表現できたかと思います。

 

また趣味として釣りをする大矢様は、ご自身で釣った魚を捌いて料理をしたり、お付き合いのある飲食店様に訪れて旬の料理とご自身で醸したお酒を飲むことが多いということで、お知らせページにお酒とあう料理レシピを掲載できるスペースを設けたり、大矢孝酒造のお酒を取り扱う飲食店様のおすすめ料理を紹介するページを設置し、「このお酒にはこんな料理がマッチするんだよ」という大矢様が消費者の方々へ伝えたいことを実現できるような設計をしました。

 

職人の瞬間を切り取る写真や動画、そして独自性を表現する設計や大矢様の想いを形作るページの設置によって、造り手のこだわりを発信するだけではなく、楽しくお酒を飲んでほしいという願いを形にすることができたWebサイトになっているのではないかと思います。もし日本酒が好きであれば、またもし普段あまり日本酒を飲まない方でも、一度Webサイトをご覧いただければ、日本酒の楽しい味わい方が発見できると思います。

 

ディレクターあとがき

伝統を現代に伝える

今回は大矢孝酒造様のWebサイト制作のディレクションを担当させていただきました。個人紹介ページにも記載している通り、私は日本酒が大好きで大矢さんの日本酒もこのプロジェクトよりずっと以前から楽しく飲ませていただいていました。日本には1,400蔵以上の酒蔵がありますが、後継者不足で蔵を畳んでしまったり、外部の資本が入って経営体制が変化する蔵が出てきたりと、歴史深い日本酒の業界に変革が起こりつつあります。かつては多くの日本人が飲んでいた日本酒も、ビールやワイン、ウイスキーといった海外のお酒の台頭や、飲みやすいチューハイやカクテルが求めやすい価格でコンビニに並んだことで、その年間消費量はどんどん減っています。

 

個人的に日本酒好きということもあり、「なんでみんな日本酒飲まないかなぁ…クラフトビールより種類多いし、土地土地の地酒を楽しめる面白みがあるのに…」と常日頃考えていました。そんな時に大矢さんと知り合い、Webサイト制作のお話をいただきました。日本酒が好きな人はもちろん、普段飲まない人にもその魅力を伝えていきたいという共通のゴールがあったため、タグラインの制作はもちろん、サイト設計からデザイン、撮影に至るまですり合わせのための議論はほとんど必要なく、スムーズに進めることができました。

 

大矢俊介様で8代目となる大矢孝酒造様のこだわりを、Webサイトや写真、そして動画で少しでも感じてもらい、「あ、ちょっと飲んでみたいな」と思っていただければ、とても嬉しく思います。

コーディングあとがき

日本ならではの美しさを表現する

和風テイストなサイトは今まで手掛けている経験があります。

明朝体と縦書きのテキストを上手く使い、トップの途中からスプリットデザインになる部分なども違和感なくレイアウトされています。

 

今回はHeadsで撮影させていただいたの動画を多くの場所で使用しており、ページ上部の以外の細かい部分でも撮影した動画を使用したりしています。

霞がかってフェードインするようなアニメーションがところどこりにあり、自分の思いつきでデザインと親和性があると思ったので上手くはまったので嬉しく思います。

自分も日本酒を始めとしてお酒が好きなので、日本のお酒に携わる仕事ができて光栄です。

まだ大矢さんのお酒は飲んだ事ないですが、いい肴が入ったらネットで注文して楽しみたいと思います。

クリエイティブディレクション・デザインあとがき

作り手の人間味をカタチにする

今回の大きいテーマは「作っている人の面白さをカタチにする」でした。
初回の打ち合わせ時の、大矢さんの気さくで日本酒づくりへの面白い考え方の印象から始まり、蔵を見学させていただいた際のスタッフの皆さんの素敵な人間味を感じました。いいチームワークで、家族のように作られているのが印象的でした。

「お酒の美味しさや歴史を表現するのは大前提として、どんな人達が作っているかを伝えられるようにしよう」

というテーマを思いつき、Webサイトを作り上げていきました。
お酒ばかりの写真だけではなく、人の写真や映像を多く使用しました。笑っているスタッフの写真や映像は、Webサイトを見ている人に大矢孝酒造の雰囲気をうまく伝えるのに一役買っています。
どんな人が作っているかが見えることによって、大矢孝酒造の作る日本酒への理解が深まると思います。

 

 

色合いやパーツ選びで表現

今回は緑をメインにWebサイトを作り上げました。大矢孝酒造にはメインのロゴやカラーがないのでWebサイト制作時に設定しました。

日本酒というとクリアなイメージから「水色」や「白」などの色がよく使われていますが、大矢孝酒造の独自性を表現するためにこれらの色は使いませんでした。

蔵のある「神奈川県愛甲郡愛川町」の自然の多さや、大矢孝酒造の入り口にある大きい2本の木のイメージから緑をメインに選びました。どんな環境が大矢孝酒造の日本酒を作っているのかを表現したかったのでこの色に決めました。

Web制作の際は様々な要素をカタチにし、作り上げていくのでブランディングの要素もあると思います。Web製作時にこういったブランディングのお手伝いをし、ブランド価値を高めたり解像度を上げる後押しができるのはとても嬉しいです。

 

また、様々なパーツにくもりガラス風のデザインを使用し、グラスに注いだ日本酒の澄んだ雰囲気をを表現しています。

ヘッダーの部分はマウスオーバーすると水の波紋が出ます。(PCサイトのみです)こういった遊び心は見ている人を楽しませたりするのにかかせません。Webサイトを覗いて実際に楽しんでみてください。

 

 

人間味のある動画

動画は撮影から編集までやらせていただきました。

テーマとして掲げた「作り手の人間味をカタチにする」ということで人の表情にフォーカスした動画を作りました。手元や俯瞰した画が少ないのはこれらが理由です。

どんな人達が、どんな環境で、どんな雰囲気で楽しく作っているお酒なのかを常に意識して撮影&制作しました。

日本酒の仕込みが始まる朝5時には一緒に動き始め、3日間撮影させていただいたのはいい思い出です。

3日目にもなると撮影スタッフも日本酒製作の工程を覚え、次の動きがわかるようになり、カメラを向けられる様になるなんてこともありました。

素敵な動画が仕上がったため、大矢孝酒造の雰囲気が伝わる動画を観ながらTOPページを見てほしいと思い、ドンガとコンテンツが半分に分かれているスプリット構造にしました。雰囲気を感じながらWebサイトを楽しんでいただけたら嬉しいです。

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